第1回公判が開かれました。次回は4/26(水)10:00より、横浜地裁605法廷です。

2023/02/24 第1回公判傍聴・ミニ集会メモ

横浜地裁605号 13:30

(事前通知では出席と伝えられていたが)被告側代理人は欠席でした。

傍聴者は7名。

原告Yより意見陳述がなされました。

 

意見陳述書

私が有限会社JIRITAMAに自分が障害者であることを開示し、そして不当にも就労から排除されてから1年と5カ月が経ちました。

私は生まれつきの発達障害者です。そしてまた、障害者を介助する「介助者/ヘルパー」として2018年から働いています。

障害者は社会のなかの様々な場所で、また本当に様々なあり方で生きています。

私が仕事として選んだのは「障害者が地域のなかで健常者たちと分け隔てなく暮らし、介助を利用しながら自分らしく、社会のなかで生きていこう」という「障害者の自立生活運動」としての介助者でした。

私がJIRITAMAで就労を始めた時に、もう一つ自分で選んだことがあります。事業所には自分が障害者であることをことさらに伝えない、いわゆる「クローズ就労」と障害者から呼ばれている働き方をすることでした。

なぜかといえば、障害者が働くうえでやはり周囲からの差別によって、その継続が難しくされてしまったという体験談をとてもたくさん伺ってきているからです。

「障害者を雇ったらどんな問題を引き起こすかわからない」という風に、心配を装った予防的な排除をされたり、職場のなかで何か面倒な出来事が起こるたびに「どうせ障害者がトラブルの原因なのだろう」と決めつけられて不当に低く職場のなかで扱われてしまう、という話を何度も伺いました。

障害の開示をきっかけとして、自分の生活面や来歴のような個人情報に対して、会社にあたかも全ての所有権があるかのごとくに、些細なこと・失礼な事柄に対して執拗に質問され、合理的配慮や環境の調整をするでもなく一方的に職務に適合するか否かをジャッジされつづけた、という体験を伝えてくれた方もいます。他の方の経験だけではなく、私自身が普段生活している中で身近に感じてきた空気でもあります。

それでも、私がJIRITAMAに障害を開示したとき、まさか障害を開示したというだけで私を解雇しようとするとは思っていませんでした。

3年以上働いていて仕事内容に対して強く叱責されたこともありませんでしたから。

事業所がこんなにも無造作に障害者に対して、従業員に対して法益や尊厳を否定してよいと考えていることが、今でも信じられません。

私が裁判をする理由は一つです。

今回私に起きた社会にある障害者への差別、クローズ就労者への差別に対して、皆さんが生きている地域のこととして向き合い、めいめいの意見を考えてもらいたいのです。

差別は、被害者からも、加害者からも、そして両者と生活を続ける地域の人からも、誠実さや信頼というものを奪いさってしまうように感じます。

JIRITAMAが私に対しておこなった一方的な解雇、状況を修復するための復職の道筋や私への謝罪についてなんら誠実に話し合うことなく一方向的で身勝手な願望を押し付けてくるばかりの団体交渉、その途中に何度も繰り返しうかがわれた、障害者、そして自分たちと違う相手をさげすむかのようなありよう。そのたびに私は傷ついて無力感を感じ、動けなくなり、私のなかから社会を信じる気持ちがなくなっていくように感じています。

私がクローズ就労を選んだ障害者として、そして障害者を介助してきたヘルパーとして、本当に社会を信じて生きていけるのか、それを地域に生きる様々な立場の方によって支えてほしいのです。

起きた出来事に対して、どのように考え、またどのように対処していくのが私たちが誠実に暮らしていくために大切だと思うか、考えたことを言葉に表してほしいと思います。

今日の裁判のためにこの部屋に集まってくださったすべての方に対して、そのように願っております。

 

裁判官より

本件の進め方とか方向は決まっていますか?

原告弁護士

審理を進めてほしい。

裁判官

民事だとウェブ会議という方法もあろうかと思います。

2023年4月26日10時なら法廷を利用できる。10時30分からは次の裁判で使われます。

被告の主張は3/24までに提出される。どのくらいの長さのものが出てくるかわからないが、可能ならば4/19までに一部反論の提出を。

原告弁護士

対応を検討します。

 

とのやり取りがありました。

 

ミニ集会(メモ)

公判後7名の参加者、土田弁護士そして原告Yとでミニ集会を開きました。

土田弁護士と原告Yより事件の経緯と団体交渉のあらましについて、障害者運動体の山田さんより障害者運動としてこの事件の4つのポイントについてお話があり、参加者とゆっくりと意見交換をすることができました。

 

次回第2回公判は4/26(水)10:00 開始です。場所は第1回と同じく横浜地裁605法廷です。

第1回同様に公判後にミニ集会を開く予定ですので、ご都合のつく方はぜひご参加ください。

 

ミニ集会・公判の内容についてはMLにて一部紹介しています。希望の方は以下のフォームよりご登録ください。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScchP_3WFfBp1_RbsRREh85sfpRD_vk-3vC5bqOA4pcYBEjGg/viewform

 

*ミニ集会には事前の登録をしていただけますと原告が人数予測できるのでありがたいです。

当日キャンセルの場合は連絡不要です。

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https://twitter.com/FairnessforIL